むかしの歌
明治開化の大阪船場、淡雪も灯影にとけて むかしの恋に泣くお澪
多彩な時代色の中に一人のあでびとをめぐって綴られる
千歳華麗なリリシズム
お澪(花井蘭子)は大阪、船場の回漕店兵庫屋の娘として何不自由なく暮らしていた。父親・治兵(進藤英太郎)は時代の波に乗って店の儲けを増やそうと躍起だ。
ある日、お澪と許婚の柵次(藤尾純)は困っていたお篠(山根寿子)を助け、その縁でお篠はお澪の許で暮らすようになった。
お篠は気立てのいい可憐さでお澪を姉と慕った。
お篠の父で零落した士族・宅間鉱平(高堂黒天)は、妻・おそよ(伊藤智子)と生活を手内職に求めて細々と暮らしている。
柵次はおそよがお澪の生母であることを知り、お澪と会わせるが、お澪はおそよに冷たい態度をとる。
そして血を分けた妹だと知ったお篠を家から追い出し、柵次に託すのだった…。
※当時の大阪には明治の街並みが残されておらず、伊勢地方の桑名津、宇治、四日市、山田などロケーションを敢行。
船場の町はオープンセットに作られたもの。〈1939年公開〉
<キャスト>
花井蘭子/藤尾 純/進藤英太郎/高堂黒天/沢井三郎
<スタッフ>
原作:森本 薫/監督:石田民三/脚本:森本 薫
©1939 TOHO CO.,LTD.
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