制作・出演 : ゲリー・カー
バッハの「無伴奏」に続くアルバム。今回は、小品集。無伴奏でコントラバスの可能性を極めた感があったが、今回はリラックスして、たっぷりとロマンティックに弾いていて、楽しませてくれる。録音も優秀で、大きなスピーカーで聴けば、その良さが100%楽しめよう。
レイ・ブラウンに捧げたアルバムで、全編にカーの美麗なアルコが響きわたる。ピアノ・トリオに、フロント楽器としてもう一本のベースが全編ソロを取るというアイディアもユニークだ。解説にある、若き日のカーがレイに贈られた言葉というのが、また面白い。
コントラバスの巨人、ゲリー・カーのしみじみとした歌心を満喫できるベスト盤。「白鳥」から「荒城の月」まで多彩な選曲で、聴き手をリラックスさせる究極の癒し名曲アルバムだ。
『無伴奏チェロ組曲第1〜3番』に続く、二度目のバッハに挑戦。この作品がコントラバスで全曲演奏される機会は極めて少ないだけに、ゲリー・ファンならずとも注目すべき録音といえるだろう。
全曲カー自身の編曲による。コントラバスのなかなか多様な音色が楽しめるように作られているとこはさすがです。どちらかと言えば、やっぱり短調系の哀愁のある曲がぴったりときます。難しいことは言わずにたっぷりとした低音の魅力を楽しんでください。
クーセヴィツキー自身のコントラバス作品の他、彼と縁の深かった作曲家の作品を収めている。コントラバス奏者でもあったクーセヴィツキーの魂を、現代の名手ゲリー・カーがしっかりと受け継いでいることを伝えるような、情感豊かな名演である。
10年以上前の録音だが、バロック期の作品によるなかなかまとまったアルバム。ゲリー・カーが世に広めたと言っていいエクルズのソナタが、さすがにいつ聴いても胸を打つものがある。彼の魅力はテクニックよりも、むしろその叙情性にあることを納得。
コントラバスの名手ゲリー・カーによるオペラ・アリア集。アレンジもカー自身による。そのためか無理なく歌っていて心地よさを感じさせる。あの大きな楽器をチェロのように演奏してしまう技量に感心し、楽器の響きをチェロ並みにしている録音に落胆。
ゲリー・カーという人は、本当に歌心あふれた人である。このアルバムにもそれが非常に良く出ている。ルイスの好バックに支えられているからかもしれないが、コントラバスの“美しさ”を堪能できる。録音もたいへん豊かな響きで美しい。
ブルッフの「コル・ニドライ」などチェロのレパートリーや、コントラバスのオリジナルな作品と共に他の楽器のための作品や黒人霊歌などのアレンジも加えた小品集。全ての曲がコントラバスと相性が良いかということはさておき、親しみやすい選曲ではある。