制作・出演 : ジョン・ディ・マルティーノ・ロマンティック・ジャズ・トリオ
ショパン・ジャズショパン・ジャズ
ショパンという、ある意味で“鉄板”の素材を料理するには、このトリオくらいの力量がないとダメってことなんだろう。マルティーノの甘く艶のある音色、幻想的なフレーズは見事にハマっている。いかにも日本人好きする企画なるも、企画性を技術が凌駕し、しまいには圧倒される。
ビートルズ・イン・ジャズビートルズ・イン・ジャズ
これまでモンク集やモーツァルト集を出しているトリオ。7作目となる本作ではおなじみのビートルズ・ナンバー13曲に独自のアレンジを施し、繊細かつ優雅に演奏している。マルティーノはトリスターノ系だけあって、グループ名どおりのロマンティックかつクールな演奏。
マジカル・ミステリーマジカル・ミステリー
まず録音の素晴らしさに驚き、グループ名とは裏腹のダイナミックかつアグレッシヴな演奏に度肝を抜かれた。やはりお題がお題だからか? マルティーノのピアノも至極イマジネイティヴ。自身もファンだという村上春樹に捧げた「マジカル・ミステリー」もすんなり溶け込んでいる。★
ジャズ・モーツァルトジャズ・モーツァルト
まさに大胆なアレンジ、そして迫力のサウンド。全曲が美しく、自然なジャズに十分楽しめた。お馴染みの楽曲がジャズっぽい気怠さに満ち、ブルージィ。少々骨太な処理は他のモーツァルト作品とは明らかに違う。偉大な作品に少しもおもねることのない気概を感じた。
ミュージック・オブ・ザ・ナイトミュージック・オブ・ザ・ナイト
『オペラ座』『シカゴ』『美女と野獣』など、ミュージカルに疎い人間でもなんとなく耳にしたことのあるようなナンバーばかりで、マルティーノのラテン風味のプレイとも相性がいい。考えてみれば、昔はミュージカルからジャズのスタンダードが生まれてたんだっけ。