音楽むすび | マックス・レーガー:ヴァイオリン協奏曲/独奏ヴァイオリンと管弦楽のための「アリア」

マックス・レーガー:ヴァイオリン協奏曲/独奏ヴァイオリンと管弦楽のための「アリア」

マックス・レーガー:ヴァイオリン協奏曲/独奏ヴァイオリンと管弦楽のための「アリア」

レーガー:ヴァイオリン協奏曲、アリア
ウルフ・ヴァリーン(ヴァイオリン)
ウルフ・シルマー&ミュンヘン放送管弦楽団

演奏時間約1時間という規模の大きさと、どこかブラームスを思わせる、しぶいながらも堂々とした旋律を持つ作品。
 ときに分厚くオルガンのように重厚に響き渡るオーケストラは、音量が大きくなりがちなこともあってか、ソリストにとって大変な存在なようで、これまでにすでに室内オケ伴奏に編曲したヴァージョンも出ているほど。
 しかし、セッション録音であれば、そうしたバランス上の問題も解決可能なので、もっと録音の数があっても良さそうなものですが、残念ながらその数はまだまだ少ないのが実情です。
 かつてリリースされたものには、モノラルで音の悪いクーレンカンプ盤のほか、初のセッション録音(?)となった1970年代ステレオ録音の塩川悠子&クロス盤(未CD化)に、1978年録音のラウテンバッハー&ヴィッヒ盤(廃盤)、1981年録音のシェルツァー&ブロムシュテット盤、1990年録音のパイネマン&ハウシルト盤のほか、1991年録音のフォルヒェルト&シュタイン盤(廃盤)などがありました。
 以来20年も新録音が無かったところに、昨年末久々の登場となったのが、2011年録音のベッカー=ベンダー&ツァグロゼク盤で、そこに今回、同じく2011年に録音されたヴァリーン盤がリリースされることは、レーガー・ファンには非常に嬉しいリリースと言えると思います。
 余白に収められた『アリア』は、どこかバッハの『G線上のアリア』を思わせる、静かな歩みの美しい小品です。(HMV)

【収録情報】
レーガー:
・ヴァイオリン協奏曲イ長調 Op.101
・独奏ヴァイオリンと管弦楽のための『アリア』Op.103a-3(組曲イ短調より)

 ウルフ・ヴァーリン(ヴァイオリン)
 ミュンヘン放送管弦楽団
 ウルフ・シルマー(指揮)

 録音時期:2011年
 録音方式:ステレオ(デジタル)
 SACD Hybrid
 CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND

【ウルフ・ヴァリーン】
スウェーデン出身のヴァイオリニスト。ヴァリン、ワリンとも。近現代作品を得意とし、最近は指揮活動もおこなって、積極的に知られざる作品の紹介にもあたっています。近年のリリースでは、スウェーデンの作曲家アルゲーン[1920-90]による超巨大無伴奏ヴァイオリン・ソナタ(BIS)や、オネゲルのヴァイオリン・ソナタ集(STRADIVARIUS)、シェーンベルク:ヴァイオリンとピアノのための作品全集(BIS)、ヒンデミット:ヴァイオリン・ソナタ全集(BIS)、レーガー:ヴァイオリン作品集(CPO)、シュニトケ:ヴァイオリン・ソナタ集(BIS)、サン=サーンス:ヴァイオリンとピアノのための作品集(CPO)といったところが注目されています。


Disc1
1 : Violin Concerto Op. 101 in a Major - Ulf Wallin/Mnchner Rundfunkorchester
2 : Aria for Violin Solo & Orchestra Op. 103A, 3 (From Suite Op. 103A in A minor) - Ulf Wallin/Mnchner Rundfunkorchester
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