<SP盤復元> 決定盤 初代 桂春団治 落語傑作集
昭和初期に派手な藝風と天衣無縫な私生活で一世を風靡した、初代桂春団治のSP盤からの復刻6枚組。ディスク1の「チリトテチン」は旦那とご馳走される二人の人物で展開され、関東では「酢豆腐」で知られる同趣向の噺とはひと味異なるが、知ったかぶりが主役なのは同じ。他にも「逆様盗人」「正月丁稚」やディスク2の「壷算」、ディスク3の「借家怪談」「続借家怪談」など、江戸落語との違いがよくわかる。ディスク6の「生さぬ仲」は大正6年に発売された、春団治の最も古いレコードからの復刻。SPへの吹き込みという時間的制約があるにもかかわらず、そんなの関係ないとばかりに面白い部分を徹底して演じるところがこの人らしい。上方落語独特の漫画チックな擬音言葉、マセた子どもの小憎らしさと愛嬌の絶妙な演じわけ、下ネタを真正面からぶつけてくる心意気(?)、登場人物の掛け合いのスピード感など、聴き手をいちど引き込んだら死んでも放すものか的なアクの強さが魅力だ。
関連音楽
晩年、つまり『とんち教室』(NHKラジオ)時代の柳橋しか知らない世代には、新作ものか軽い落としの噺の人、という印象が濃いだろう。しかし実際には“古典”もきっちりできたわけで、「お見立て」などにその片鱗がうかがえる。リズミカルで明るく、それでいて品格を失うことのない語り口は、やはり器の大きさだろう。 1990/02/21 発売
“顔だけで笑わせる”という評価はたしかに一面をついていた。噺にはいる前にまず一笑いある。しかし、それが彼の芸にとってマイナスだったかといえば、そうともいいきれない。作家・有崎勉が落語家・柳家金語樓に求めたものは、何よりも理屈抜きの“爆笑”だったと考えられるからだ。 1990/02/21 発売
今から15年程前、津軽三味線が一躍ブームになった事があった。TVのショー番組では何かにつけてあの曲弾きが紹介され、『じょんから節』という優れた映画も生まれた。その火付け役となったのが、渋谷ジャンジャンで演奏会を続けていた竹山だった。ブームそのものは、東北の寒村、漂泊の門付芸といったお誂えむきの感傷とパターン化した空疎な曲弾きに拠ったうわついたものだったが、竹山の芸はそれとは別の場所にあった。今回一拠にCD化された当時の録音が、その何よりの証左である。弾力性のある美しい音色、独特の引きずる様なリズム、低域のハッとする様なポルタメント、そして陸続と沸き上がるうた。今なお強い説得力を持つ、まさに芸。 1996/04/21 発売
津軽三味線の竹山が63年に発表した初アルバムの復刻だ。竹山といえば躍動する陰鬱といったイメージだったが、重い基底音の上をなんとも軽妙に翔び跳ねる三味の音色に聴き惚れる。竹山とコンビを組んでいた故・成田雲竹の解説を掲載しているのも嬉しい。★ 1997/05/21 発売
箏と琴は同じ楽器なのか違うものなのか浅学にしてよく分からないのだが、それはさておき、東アジアの楽器でヨーロッパのメロディを奏でるという企画もの。こういう試みは以前からあるだけにどういう特色を出すかに苦労するところだが、巧くまとめている。 1998/07/18 発売
73年4月21日録音の独奏11曲と66年8月26日録音の伴奏(歌は成田雲百合)7曲を1枚に収録。名人による名演が太く清らかな音で蘇っている。津軽三味線のふくよかさと厳しいしなりのある力強さの心地よいグルーヴに酔いながら覚醒する。 2003/08/21 発売
人気TV番組『笑点』のレギュラー出演者、木久蔵は少年期を東京・西荻窪で過ごした。この頃の遊びや芸能話を人気俳優などの声色を交えて“昭和芸能史”として演じていく。「彦六伝」では師匠の林家彦六が得意とした幽霊噺の舞台裏を覗ける木久蔵の失敗伝。 2004/12/29 発売
2005年に92歳となる、生田流箏曲の人間国宝、米川敏子の箏曲の至芸を厳選して収録した作品集。“日本音楽の巨匠〜Masters of Japan”シリーズの1枚。独特の雅やかで美しい世界に浸れる1枚だ。 2005/04/06 発売
落語CDの定番「NHK落語名人選」の新ヴァージョン。人気TV番組『笑点』では馬鹿キャラを売りにしているが、実は相当のインテリの木久蔵。また全国ラーメン党党首としても有名だ。 2005/12/07 発売
2008/06/18 発売
2008/06/18 発売
2008/12/17 発売
名古屋のAMラジオ局、東海ラジオ放送が1974年から25年間にわたって放送した長寿番組『なごやか寄席』の音源をCD化した第5期リリース。初代古今亭右朝「締め込み」「百川」を収録。 2010/06/23 発売