1991年7月17日発売
WONDERWONDER
当時の好調ぶりを如実に示す。身も心も伸びやかなるを感じるにつけ、時代性を考えることの無意味さを知る。全身でリゾートすることが、熱帯と温帯の入りまじった、観念としての女性の夏休暇を清涼かつ妖しく描くことだったとは。
CRUISECRUISE
ニューヨークはヒット・ファクトリーで録音。アップ・テンポの曲は全然なしで、細部に渡ったアレンジの安定感のある渋い仕上がり。テンションの高さは半端じゃなくて、他人事のようによそよそしいクールな歌唱に、時折のぞく激しさが聴き物。
HOT TUNEHOT TUNE
サム・クックの「ツゥイストで踊り明かそう」を含むリズム&ブルース色の強いアルバムに仕上げている。柳ジョージのヴォーカルの魅力が十分に発揮されている「さらばミシシッピー」などは、あの酒焼けした声だからこそです。
TOBACCO ROADTOBACCO ROAD
バーボンとタバコで鍛えたノドで柳ジョージは、男の厚く広い胸の奥にある孤独な心情を歌っている。都会と荒野とが同居する地平線へ向う男が、いつもジョーちゃんの歌にはいる。今回は、いつものジョーちゃんに比べアク抜きをしたって感じの曲が多い。
GOOD TIMES PART 2GOOD TIMES PART 2
ビデオ化され、評判を呼んだ『タバコロード』に続いてのアルバムは、レコード大賞の企画賞をとった『グッド・タイムズ』の続編。いつものヘヴィなブルースではなく、かなりポップでフュージョンっぽいサウンド作りで、原曲のイメージとは違う世界が。
GOOD TIMES 3GOOD TIMES 3
シリーズ化したアメリカン・ソングのカヴァー作品の3作目だ。ストリングスをバックにしゃれ声を酔どれ風に歌う(4)をはじめとして、歌好きぶりを発揮している。ヴァニラ・ファッジの代表曲となった(10)を含め、世代によっては懐かしさいっぱいの選曲だ。
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