1994年7月25日発売
思えばワールド・ミュージックのはしりのような音楽を実践していたのがガトーでありブランドだった。彼らの共演は当時異色とさえ思えたが、いまこう聴き返してみると不思議なほどしっくり決まっている。それにしてもガトーの泣き節は演歌そのものだ。
ウェザー・リポートを離れて4年後の1977年に作られたアルバム。随所に初期ウェザー・リポートを思わせる緊張感あふれるサウンドがきかれる。基本のユニットはヴィトウスのしなやかなベースとドン・アライアスのパーカッションが中枢をなす。
ロニー・スミスのオルガンを中心としたトリオの、ジミ・ヘンドリックス集の第2弾。最近のシブ目のプレイとはちょっと違う、アバークロンビーのイケイケのロック・ギターが気持ちいい。ヒリヒリに熱いオルガン・トリオ・アルバムだ。
リサイタルのために組まれたプログラムだったのだろうか。ともあれ、伸びの良い響きと明快なタッチで、自信にあふれた演奏をくり広げている。全編聴き終えたあとは、「プロコフィエフ」のインパクトが強いせいか、他の曲の性格の描き分けは印象が薄い。
もう20年も前の録音で、録音場所が青山タワーホールというのも懐かしい。内容はとても素晴らしく、本当にピアノを学ぶ子供達のために弾いているのだなあと思う。教育目的でありながら無味乾燥にならず、愛情に満ちているのだ。CD化を喜びたい。
最近脚光をあびている無言歌集。ここに収められているのは6曲ばかりだがそれ以外の(5)やシューベルト((1)〜(4))の柔らかさに注目したい。技術的には粗いところもあるが、たっぷりと感情移入しつつ自分の世界を描きだしている。1974年の録音。
明快に歯切れ良く演奏された気持ちのよいバッハ。宮沢明子の持つロマンティシズムがたっぷり注がれながらもそれに流されることなくメリハリをきかせ節度を保っている。非常にダイナミックな彼女らしいバッハだ。これがたった1000円というのはびっくり。
先頃リイシューされたシュガーベイブのギタリスト、村松邦男のファースト・ソロの廉価再発。(2)に代表される、地上から数センチという感じの、微妙な浮遊感のあるポップスに、彼のオリジナリティが発揮されている。シュガーベイブが気に入った人なら。
シュガー・ベイブのメンバーだったギタリスト村松邦男のセカンド・アルバム。ベイビー・フェイス村松のヴォーカルは、いつまでもポップス少年といった趣がある。やはり'60sフレーバーを強調したポップスが似合っている。
いつまでもポップス少年のままでいるギタリスト・村松邦男のソロ3作目がこれ。サウンド・メイクに村松の志向するポップス・イメージが良く出ている。1曲目でトッド・ラングレンの曲をカバーしている。ここまでの村松のアルバムの中で、最も彼らしい作品だった。
(2)はジャズ・ファンならずとも聴いたことのある名曲。駄作も多い彼女だが、これは勿論大ジョーブ。ブラウニーのペットにクインシーのアレンジ、いうことなし。