1999年8月25日発売
76年のライヴを中心に貴重な音源を収録。(8)(10)(11)はハンター・ロンソン・バンドの89年のツアーから、音質はよくないが、ミックのライヴ好きがストレートに伝わってくる内容だ。ロックを自分の血肉にした、すばらしいギタリストでありミュージシャンだった。
ソウルフルなプレイで人気のあるギタリスト、ノーマン・ブラウンのワーナー移籍第1弾。今流行の、いわゆるスムース・ジャズ系のサウンドだが、ギター・ソロはよく歌っているし、サウンド処理のセンスもすごくいいので、中身は濃いし、とても気持ちよく聴ける。
今やコンポーザーとして知られる朝本浩文が在籍するラム・ジャム・ワールドの5曲入りミニ・アルバム。ダブをふんだんに取り入れたクラブ・サウンドが、クールさとホットさという相反した世界観をうまく融合させている。(3)の男臭さが自由でいいゾ。
ポストSPEEDの一番手と目される少女4人組のマキシ・シングルで、TVドラマ『らせん』の挿入歌。ミディアム・テンポの典型的和製R&Bサウンドに乗って歌うヴォーカルの大人びた雰囲気と、幼さ残したビジュアルのギャップが面白い。
3大テナーのなかでも、ひときわ特徴あるハスキー・ヴォイスが魅力を醸し出すカレーラス。その大ヒット企画『パッション』に続編が登場した。ソロ楽器やオーケストラのための耳に親しんだメロディに、さてあたらしい魅力を付け加えることに成功したか?
溶けるな〜、これ。ヴァーノンの歌曲は、ジャズ・スタンダードと現代曲の中間的な性格という感じで、ミュージカルより少し複雑。こういうものに彼女の美声は実にピッタリはまって、バックのオケの甘さともども、心地よいことこの上なし。毎晩でも聴けそう。
ドーン・アップショウによる魅力的なミュージカル・ナンバー。単にヒット・ナンバーを集めたアルバムとはコンセプトが異なる。ミュージカル・シーンに独自のメッセージを送り続けた作曲家の作品にすばらしい歌唱力でスポットを当てている。注目のアルバムだ。
グラミー賞を得た『アイ・ウィッシュ・イット・ソー』に続くアップショウ待望のミュージカル・アルバム。「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」の名コンビ、ロジャース&ハートのとびきりの名曲を連ねたこの1枚はミュージカル・ファンならずとも楽しめる。
ニューヨークのブロンクスで結成された5人組の日本デビュー作(通算3枚目)。イタリア系、プエルトリコ系などメンバーもミクスチャーなヒップホップ度の濃いミクスチャー・ロックだ。パワフルだが、ラテンの血か、おおらかさもあり個性的。
手兵のグループ名に「花咲ける芸術」(レザール・フロリサン)を戴くほどの共感を示すクリスティ。彼こそ高雅で優美なシャルパンティエの真髄を伝えるには最高の解釈者だ。ここ20年間に演奏技術も長足の進歩を遂げ、素晴らしい名盤がここに誕生した。
フィンランドの現代作曲家、エイノユハニ・ラウタヴァーラによるア・カペラ男声合唱曲集。タイトルの“人生の書”は、文字どおり誕生から死までを綴ったもので、技巧をこらしてはいるが晦渋ではない。これは彼の作品全般にいえる。合唱団の技術は優秀だ。