音楽むすび | 2006年10月11日発売

虚無僧尺八の中村明一の演奏は、伝統と今日性という斬新が同居し、その具象的な情感表現は胸を射抜く。宮城の布袋軒や岩手の松厳軒など、東北に伝わる曲を演奏。つがいの鶴の姿を描いた「鶴の巣籠」や大曲「霊慕」（鈴慕）など、魂を引き込まれてしまう。★

英国のヘヴィ・メタル・バンドの7作目。確かにヴォーカルはブラック・メタルだし音も邪悪だが、クラシカルなキーボードもフィーチャーして麗しくドラマティックに仕上げ、わりと取っ付きやすいはず。(12)はヘヴン17、日本盤のみの(13)はサムへインのカヴァー。

日本屈指の5つの名門ビッグ・バンドが、82年に発表したアルバムのセット。ジャケットはレトロな印象だが、各バンドとも比較的モダンな演奏を披露。各々の解釈で演奏しているエリントン・ナンバーを聴き比べると面白い。

シドニー生まれの女性シンガーの日本デビュー作。2003年の1作目と、何とガンを克服して録音された2004年の2作目からの曲に新曲2曲を加えたものだ。可憐なヴォーカルが魅力的な21歳という若さではあるけれど、激動の人生を誠実に歌うなど、感動的。

女性ヴォーカルとエレキ＆アコースティック・ギター男子各1名からなる新人ユニットのデビュー・アルバム。アイリッシュ・サウンドを隠し味に、眼前に風景が広がるような清涼感のあるポップスを披露。特にアルバム前半、(1)〜(5)の流れがいい。久々の大型新人かも？