著者 : アント-ニョ・タブッキ
フェルナンド・ペソア最後の三日間フェルナンド・ペソア最後の三日間
1935年11月。フェルナンド・ペソアは聖ルイス・ドス・フランセゼス病院で死の床に就いていた。苦悶の三日間、ポルトガルの偉大な詩人は、訪れたかれの異名たちと話を交わし、最後の遺志をつたえ、生涯の伴侶であった亡霊たちと対話を交わす。それはまるで妄想のなかの出来事。小説とも(架空のものだとはいえ)伝記ともみえる短篇の中で、アントニオ・タブッキは20世紀最大の作家のひとりの死を、やさしく情熱的に描いている。
逆さまゲ-ム逆さまゲ-ム
『インド夜想曲』の作者タブッキが、魔術を駆使してオールディーズの世界をノスタルジックに描く。ものうい夏の午後、ドリス・デイの「ケ・セラ・セラ」の歌声が、「ヴォラーレ」のメロディーが聞こえてくる。
島とクジラと女をめぐる断片島とクジラと女をめぐる断片
ポルトガル沖合はるか遠方の、アソーレス諸島に繰り拡げられる、クジラと難破船と愛の物語-。幻想味が絶妙の鬼才が、その実験的小説作法を極限にまで押しすすめ、織り上げた、詩的で象徴性豊かな小品集。
夢のなかの夢夢のなかの夢
オウィディウスからフロイトまで、「芸術家」たちの《失われた夢》が、肉体をそなえ、息づき始めた。この夢は、誰がみた夢なのか-。現代イタリア文学の鬼才タブッキが、夢を愛するすべての人に贈る、小さな夢の標本箱。
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