著者 : クルト・マール
内なる敵デュプロ内なる敵デュプロ
太陽系帝国財務相、ホーマー・G・アダムスは生きていた。島の王たちの作りだしたデュプロ、複製といつのまにかすりかえられ、誘拐されたアダムスーかれは五人の太陽系帝国要人とともにアンモニア大気に覆われた惑星グラハトに幽閉されていたのだ。厳重な監視下にありながら、ひそかに脱走計画をねりはじめた六人の前に、意想外の人物が現われた。もう一人のアダムスが姿を見せたのだ。少なくともどちらかが島の王が送りこんできたスパイのデュプロにちがいない。だが、偽者はアダムスだけなのか…。六人それぞれが疑心を抱きつつ、ついに計画は実行された。
時空突撃班時空突撃班
5万年もの過去で、現在に戻る道を模索するローダンは新たな手を打った。ハイパー波であろうと、エネルギー・ビームであろうと、その他あらゆるエネルギー流を利用して移動することができるミュータント、パラスプリンターのウールヴァ兄弟を出動させたのだ。彼らがめざすのは、カハロに駐在する島の王たちの時間エージェント、フラスブール。彼を捕えれば、現在へ帰還する方法を探りだせるかもしれない。さっそく警戒厳重なカハロに潜入した兄弟は、フラスブールの秘密司令部を捜しはじめた。だが、そのときすでに彼らを待ちうける罠がしかけられていたのだ!