著者 : 三浦浩
脱サラ探偵・柏木大介の許に調査依頼が舞い込んだ。依頼主は女子高生で、内容は男子受験生の挙動であった。さらに大学教授から入試に絡む、予備校の調査依頼が来る。しかし、女子高生は高校のプールで水死体となり、教授も暴漢に襲われたのち、病院のベッドで殺害されてしまう。一方、大介も警察に追われ、殺し屋に命を狙われ始める。そんな折、同居人の知佐子がサンフランシスコへ飛び事件を解く鍵を探り出すー。
アメリカ大統領選の候補に、日系上院議員が急浮上!権謀術数の渦を泳ぐG・マキタのもとに、日本から届いた奇妙な質問状。脅迫ともとれるその内容をプラスに転化する錬金術はあるのか-。厖大な情報をもとにリアルに描き切った、驚天動地のポリティカルサスペンス。
デザイナー五条亜希子とCAUグループの総帥佐伯は、偶然の出会いから急速に親しさを増していった。佐伯の家庭は冷えきっていた。彼には愛人がいるし、妻は佐伯の腹心の部下と通じていた。折りからの円高不況で会社の経営が悪化し、局面打開のため、佐伯は単身シカゴへ飛んだ。だが、そこで、拉致され厳寒の湖へ投げ込まれた。虎口を脱した佐伯は見えない敵と戦うが…。
〈柏木大介調査センター〉の最初の依頼人は、姉を捜してほしい、という17歳の美少女だった。柏木大介が35歳で会社を懲戒免職になり、やむなく始めた“探偵業”は、ボディーガードを兼ねた、美少女との奇妙な“同棲生活”も加わり、うまいスタートを切ったかに見えた。しかし、その直後からクロロホルムや鉄パイプという、なんとも古典的な方法で次々と襲われ、遂には彼の目前に柩までが並ぶ、散々な仕事始めとなった-。人妻失踪に絡んで何故か異常なまでに牙をむいた巨大組織と、美少女・新米探偵コンビの孤独で果てしのない戦いを、クールな筆致でたたみこむ、新都会派ハードボイルド。シリーズ第1弾。