男には不自由していなかった。男の人がつねに傍にいることこそが、勝ちの女なのだと。私はいつから、そう思うようになってしまったのだろう。詩集『刹那の谷 切なさに溺れて』の鮮烈デビューから1年。待望の長編恋愛小説第1弾。