著者 : 荻原明美
ウェントモア館の秘密ウェントモア館の秘密
父のウェントモア将軍は出征中、母は病床にあり、ノヴェラは愛馬と館で孤独な日々を送っていた。ある日、何者かに追われて大けがを負った男が駆けこんでくる。ノヴェラは、男を秘密の通路にかくまい勇敢にも追っ手を帰してしまう。負傷した男を看病するうち、ノヴェラは男から意外な依頼をされた。彼の代理としてロンドンへ行き陸軍大臣に伝言を届けてほしい、と。祖国のための極秘任務らしいと察したノヴェラは、申し出を承諾すると元の家庭教師と共に館をとび出した。
オリンポスの饗宴オリンポスの饗宴
マリゴールド王女はヴィクトリア女王から、名代としてアテネでの葬儀の参列を命じられる。婚約者との仲を裂くための工作と察した王女は反抗し、代役を立てようとする。その身代わりは、牧師の娘アヴィラ。二人ともギリシャの血をひき何故か、そっくりな容貌だった。ギリシャに憧れていたアヴィラは強硬に反対する母親を説得し重大な任務を引き受ける。アテネでは、案内役のダリウス公と惹かれ合い、恋に落ちてしまった。二人は、神話の舞台のデロス島に赴くが許された時間は、あまりにも短い…。
ノリ-ナの受難ノリ-ナの受難
セジウィン卿のひとり娘ノリーナはたぐいまれな美貌ゆえ、継母から憎まれている。そのヴァイオレットは、実母の遺産までも狙っているらしい。ある夜、ノリーナが自分の夕食を猫に与えると目の前で苦しみながら死んでしまった。ヴァイオレットが毒殺を企てたのだ。継母のたくらみをさとったノリーナは屋敷を出る決意をし、計画を練る。
PREV1NEXT