小説むすび | ジャンゴ

ジャンゴ

ジャンゴ

出版社

KADOKAWA

発売日

2000年10月24日 発売

哀しく、それでいて熱い旋律。沢村がつま弾く音に、麗子が目を付けた。麗子は沢村が世話になっているヤクザ者・山城の溺愛する妹だった。麗子は美女の自殺志願者だった。そして、麗子は悪魔だったー。沢村はたった一度の麗子との快楽の代償として、ギタリストの命である指を失った。そればかりか巨大な野獣にいたぶられ、人間としての尊厳をも失った。すべては麗子の罠だった。沢村を指の動かない天才ギタリスト、ジャンゴ・ラインハルトにするための…。男女の、兄妹の、粘り付くような濃い愛憎を、物語を通して描き切った花村文学の真骨頂。

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