ミノタウロス(下)
Gが増加するにつれ、ふたたび両翼が揺れはじめた。トードは警告を発しようとしたが、すでに手遅れだった。右翼がぐいと沈み、機がふたたび180度横転する。「スピンだ」彼は声をしぼりだしたー。『デビル500応答せず』の著者が贈る航空小説の傑作長編。謎の組織ミノタウロスの正体とはー何か。
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提督はぴたりと足を止め、まじまじとジェイクを見つめた。口元にゆっくりと笑みが刻まれた。「わたしが思っていたとおりだ。きみはこの仕事に、まさにうってつけの人物だよ」米ソの軍拡競争を一挙に無意味にする新型ステルス=A-12開発にのびる、見えざる敵の触手に大佐グラフトンは敢然と立向かった。 1991/12/01 発売