寵児
ピアノ教室の講師をする女は、離婚して娘と暮している。娘は受験を口実に伯母の家に下宿して母親から離れようとしている。体調の変化から、ある日女は妊娠を確信する。戸惑う女が男たちとの過去を振返り自立を決意した時、妊娠は想像だと診断され、深い衝撃を受ける。自立する女の孤独な日常と危うい精神の深淵を“想像妊娠”を背景に鮮やかに描く傑作長篇小説。女流文学賞受賞。
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衝撃の新人デビュー。この世のメランコリーを鎮めるセックスと暴力。生きながら死んで死にながら生きよ。『男娼』のアルバイトで自由を喫する学習塾講師の夜と昼の放浪譜。 1995/03/30 発売