剛剣が唸り、小太刀が舞う散るは誰の命。新剣豪小説「捨剣-夢想権之助」を発表し、いま注目の著者の魅力が横溢する傑作時代短篇。
剛剣が唸り小太刀が舞う、武士の世界。我が子の命を賭け真剣で勝負を挑んだ兵法者と、その男を愛してしまった道場主の娘を描いた表題作をはじめとする七編の時代小説短編集。自らも剣の達人である筆者が洞察力鋭く、緊迫した立ち合いの瞬間を描く。ドゥ・マゴ文学賞に輝いた『黄落』に続く佐江作品の傑作。 1996/09/15 発売