自殺した母は、なぜブラジルの工作員・山崎と連絡を取り合っていたのか。ジャーナリスト・高見沢幸平は、母親の死の真相を探るため、ソウルへ、そしてブラジルに飛ぶ。ひたすら緻密に任務を遂行してきた工作員・山崎の歯車は、「人種の溶鉱炉」ブラジルの熱気の中で狂い始める。夜毎に襲われる悪夢。平壌に残した妹の面影。必死に探し求める「将軍様の文書」。過去と現在の悲劇が絡み合ったとき、ついに衝撃の真実が明らかになる。 2003/07/27 発売