小説むすび | みずうみの歌

みずうみの歌

みずうみの歌

「すべてはあの町から始まったのよね」母が最期に残した言葉の真意を知るため、独りきりになった少年は母の故郷を訪れる。手がかりは古いモノクロフィルムと未完の小説。町は徐々に陥没がすすんでいて、一部が大きな湖に飲み込まれていた。湖底に残された“思い出の品”を回収する男性・モグリに出会った少年は、しなやかに泳ぐ姿から“サカナ”と名付けられ、彼の仕事を手伝うことに。そのモグリもまた、過去にある秘密を抱えていた。サカナは、聞けなかった母の想いと顔を知らない父の秘密に近付いていく。

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