石川五右衛門(下)
天下取りなどいじましき限り、日本中を跳梁し、唐天竺まで駆け抜けようぞ。秀吉、家康らの攻防を笑いとばす大盗石川五右衛門。京の隠れ家に数々の名器を集め、大茶会を催す放胆無類の風流ぶりには、秀吉も驚嘆するばかり。天地に悪業善行の別などあるものかと広言し、個性的な荒くれどもを引き具して戦国の世を傍若無人、痛快に暴れまわった希代の風雲児の一生を、伸びやかな筆で描破した雄編。
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石川五右衛門石川五右衛門
伊賀忍者の上忍として暗躍していた石川五右衛門。伊賀八郷が織田信長の軍勢に襲われ、数ある組織が漬滅させられていしまう。かつうじて逃げた五右衛門一党は伊賀忍者の怨念を晴らすため、信長をつけ狙うが、信長は本能寺で自刃してしまう。さらに信長の意を継いだ豊臣秀吉の命を狙うが、服部半蔵一党の画策や風魔一族の攻勢に遭う。緊迫した政治状況下、命を賭して秀吉暗殺に狂奔する五右衛門を待ち受けるものは…。 1989/09/01 発売