小説むすび | 七月七日

七月七日

七月七日

出版社

集英社

発売日

2008年6月30日 発売

1944年6月、多くの民間人を抱えたままサイパン島は戦火に包まれた。日系二世の「ショーティ」は、アメリカ軍の一員として上陸した語学兵のひとりだった。忠誠登録を経て帰属国家を示した彼は、捕虜となって帰属国家を見失う日本人と接し、その複雑な心理を目の当たりにする。捕虜の禁忌に縛られ、不義の罪悪に懊悩する人々にあるのは、いつの世にも通じ、いずれの国にも通じる、社会の構図だった。

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