小説むすび | アブサン

アブサン

アブサン

われわれが知っているのは、実のところ、都会のアブサンだけである。酒場の、詩人たちの緑の妖精…田舎のアブサンについて、潅木林に存在したという製造所について、何を知っているというのだろうか。1915年春、ジョゼが姿を消したとき、丘全体に沈黙が拡がった。アブサンは忘れられてしまった…だが、9歳の少年が、この酒の驚くべき力を見つめていた。

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