熱く燃える男がひとり、明治を駆け抜けた…講道館草創の天才柔道家、その名は西郷四郎。名作『姿三四郎』の世界が今、ここに甦る。
時は明治期。戊辰戦争の余燼も冷めやらぬ会津の地から、ひとりの若者が上京してきた。五尺に満たない小兵ながら、その天賦の才を講道館創始者嘉納治五郎に見出された彼は、柔道の修業を始める。独自の技「山嵐」を編み出し、講道館四天王のひとりに数え上げられるほどになるが、かねてから夢を馳せていた大陸への渡航を決意する。『姿三四郎』のモデルとなった天才柔術家西郷四郎の壮烈なる半生。 2003/02/25 発売