小説むすび | 好きな女の胸飾り

好きな女の胸飾り

好きな女の胸飾り

出版社

小学館

発売日

2021年12月9日 発売

「森男を蒔子に近づける。…二人は現在でも抑制しつつ愛し合っている。その抑制を或る程度外してやれば、二人は近接し、密着し、融けあうだろう。」学生の岩永森男は、父の代から杉原産業の庇護を受けており、当主・康方とは親戚同然の間柄だった。しかし森男は、康方の若い妻・蒔子が気になって仕方がない。蒔子も森男を憎からず思っているらしい。一方で蒔子は、康方の先妻の存在に心を痛めていた。そこで康方は、蒔子を苦しめた自分への罰として、森男と蒔子の接近を甘受しようとする…。屈折し倒錯した三人の心理劇を見事に描き切った、第20回野間文芸賞受賞作品。

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