小説むすび | 武蔵野インディアン

武蔵野インディアン

武蔵野インディアン

出版社

小学館

発売日

2022年11月10日 発売

「おい、日清戦争の前の年まで、今の東京都下は神奈川県だったのを知っているか。…都下という言い方、いかにも東京白人の発想だ。植民地扱いじゃないか」関東大震災後に郊外に移ってきたサラリーマン一家の子・太田久雄は、武蔵野にルーツを持つ中学時代の友人たちからそう指摘される。彼らは自らを「武蔵野インディアン」と称し、地に足がついておらず「紙とインクの世界しか知らない」都会の“白人”とは一線を画する存在だというのだー。武蔵野を題材に、都会と地方、戦前と戦後、保守と革新といった、さまざまなコントラストを見事に描出した珠玉作。

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