小説むすび | 未だ王化に染はず

未だ王化に染はず

未だ王化に染はず

出版社

小学館

発売日

2015年6月5日 発売

幻の狩猟民族の末裔を探索して北海道・知床半島で消息を絶った鴫沢澄夫。大学で考古学を専攻する私は、友人である鴫沢が主宰する北方の狩猟文化をテーマとした研究会にも顔を出していた。姿を消した鴫沢を追って、私は彼に心を寄せていた女性、奈美とともに、北海道に渡る前に出かけていたという新潟と山形の県境の山村へと旅立つ。その地は研究会にも参加していた考古学の権威、環教授がかつて調査に赴いた場所であり、そこで私は鴫沢と環教授の不思議な連環に気づくのだった。人間の存在の根源を問う凄絶なる歴史ミステリの傑作を二十九年の時を経て初文庫化。

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP