小説むすび | 世界でいちばん美しい

世界でいちばん美しい

世界でいちばん美しい

著者

藤谷治

出版社

小学館

発売日

2016年10月6日 発売

雪踏文彦。ひとは、みな、彼のことを親しみを込めて、せった君と呼ぶ。語り手である作家・島崎哲も、親友である彼をそう呼んだ。いつもどこかぼんやりしていたせった君は、幼少期から音楽の英才教育を受けていた島崎が嫉妬してしまうほどの才能に溢れていた。中学、高校と違う学校に通ったふたりは、大人になり彼がピアノを弾いている鎌倉のバーで頻繁に会うようになる。音楽のことしか、ほとんど考えていないせった君だったが、やがて恋をして、彼がつくる音楽にも変化が起こる。だがそんなある日、事件は起きた。

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