溺れる月
平凡な公園ランナーであるインテリア会社「ワンダーケース」の社長・高木雅弘は、所属するランニングサークルの仲間たちと行なっている賭けレースにハマっていた。ある日、高木のもとに「明日のレースには負けなさい。さもなければ、ひとが死にます」と書かれた一通の郵便が届く。そして翌日、高木がレースに勝つと、さっきまで走っていた公園内で本当に男の死体が発見される。しかもその男は大学時代の同級生だったー。これは偶然なのか、それとも…。走れば走るほど、日常は壊れ、運命は狂っていくー。江戸川乱歩賞作家が放つ、戦慄のランニングミステリー!