小説むすび | 突きの鬼一 雪崩

突きの鬼一 雪崩

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次男・重二郎を溺愛するあまり、なりふり構わぬ振舞いに出る実母・桜香院に腹心の江戸家老・黒岩監物が目を剥いた。北山藩の財政は、伊豆国諏久宇の飛び地に産する良質の天草から作る寒天収入に支えられていた。桜香院が跡目相続の御沙汰を得んと、幕府に飛び地返上を申し出たというのだ。城下の寒天問屋から多額の賄賂を手にしていた監物が黙って見ているわけがない。母の命が危うい。これまでの確執、母子の恩讐を越えて嫡男一郎太が立ち上がった。だが、それは北山藩を揺るがす大騒動の序章にすぎなかった。大好評「鬼一シリーズ」第5弾。

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