小説むすび | 果ての花火

果ての花火

果ての花火

出版社

新潮社

発売日

2010年7月28日 発売

命を賭して信じる道に突き進めぬ者が、どうして士族を名乗れようか。久保田宗八郎は、虚しさを感じていた。株式会社、開かれた言論、徴兵制度。西南戦争前夜、すべてが急速に欧米化してゆく。銀座煉瓦街で親しく交わる、若様、巡査、耶蘇教書店主。そして、深い縁で結ばれた元遊女比呂と、互いに恋情を確かめ合った可憐な綾ー。名手が、時代に翻弄される人びとの哀しみを描く。

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