楽毅(第1巻)
古代中国の戦国期、「戦国七雄」にも数えられぬ小国、中山国宰相の嫡子として生まれた楽毅は栄華を誇る大国・斉の都で己に問う。人が見事に生きるとは、どういうことかと。諸子百家の気風に魅せられ、斉の都に学んだ青年を祖国で待ち受けていたのは、国家存立を脅かす愚昧な君主による危うい舵取りと、隣国・趙の執拗な侵略だった。才知と矜持をかけ、若き楽毅は祖国の救済を模索する。
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ときは古代中国の戦国期。諸子百家の気風に魅せられ、身分をいつわり、斉の都に学んだ中山国宰相の嫡子・楽毅。故国にもどった彼を待ち受けていたのは、大国趙による侵略だった。愚昧な君主に導かれ、存亡の危機に瀕する中山国。才知と矜持をかけ若き楽毅は故国の救済を模索し、理想の己の在り方を追求する-。 1997/09/25 発売
故国中山は自分にとって、小さすぎるのか-。楽毅の憂色は濃く、深い。四度にわたる趙の侵略。宰相だった楽毅の父は、自ら望んで死地へ赴き、中山は国土の大半を失った。だが、依然として中山の君臣は驕り、国家の存続を信じて疑わなかった…。暗澹たる状況のなか楽毅はただひたすら活路を求め、理想の自己を貫く-。苦難と闘いを強いられた男の美学を描く第二巻。 1997/09/25 発売
祖国中山は自分にとって小さすぎるのかー。楽毅の憂色は濃く、深い。四度にわたる隣国・趙の侵略。宰相だった楽毅の父は自ら望んで死地へ赴き、祖国は国土の大半を失った。趙の侵略はとどまるところを知らず、戦火が絶えない。が、祖国の君臣は方策を講じず、内外で声望の高まる楽毅を疎んじ続けた。苦難の戦いを強いられた楽毅はどこに活路を見出し、いかに理想の自己を貫いたか。 2002/03/28 発売
中山国はこの世から消え去るのかー。隣国趙と成立した講和は一方的に破棄され、趙の苛烈な侵攻は再開した。中山国の邑は次々に落ち、そのさなか中山国王も没した。そして首都の霊寿もついに陥落する。東西の辺土を残すのみとなった祖国の存続をかけ、楽毅は機略を胸に秘め、戦火の消えぬ中山を離れ、燕へと向かった。抗い難い時代の奔流のなか、楽毅はなにを遺そうとしたのか。 2002/04/25 発売