不思議な生き物、猫への深い愛と洞察に満ちた中編小説集。
都会の小さなマンションに住む三人の男女。彼らの時間は常に穏やかに流れ、そして猫とともにあったー。束縛や既成概念にとらわれることを嫌い、「猫のように」ふわふわと生きていく人々。そんな彼らの周りに起きる出来事や交わされる会話を、柔らかく、しかし芯の通った筆致で描いた中編二編を収録。『この人の閾』で芥川賞を受賞した著者の、猫に対する深い愛と洞察に満ちた一冊。 1997/08/01 発売