小説むすび | 扉の中

扉の中

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二日酔いの頭を抱えたモーリーンが目の端でとらえた鮮やかな赤色。彼女の自宅の居間には、幾重にも巻きつけられた紐が皮膚にくいこみ、頭がごろりと落ちてきそうなほど深く切りつけられた喉元から、身体中の血を噴き出して息絶えた恋人の無残な姿があった…過去の精神病歴が災いし、警察や家族から殺人犯と目された彼女は、嫌疑を晴らすため自ら辛い過去の記憶を手繰り寄せる。陰鬱な秋空のグラスゴーを舞台に、新進気鋭作家の放った衝撃のデビュー作。英国推理作家協会賞最優秀処女長篇賞受賞作。

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