サイティーン(2)
生前みずからが残した詳細なデータをもとに再生されたアリ。なにも知らずに成長した彼女が七歳のとき、突然ママが姿を消してしまう。七歳で実母と死に別れた“初代アリ”と同じ環境を作るため、後見人たちがとった措置だった。やがて自分が、かつて絶大な権力を誇った女性の“複製”であることを知った彼女は、初代アリが残した全遺産の相続権を主張して法廷に立ち、一躍マスコミの寵児となるが。傑作SF巨篇第二巻。ヒューゴー賞受賞。
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サイティーン(1)サイティーン(1)
〈辺境〉星域における反地球勢力〈同盟〉の中心地、惑星サイティーン。ここでは植民政策にともなう人員増強のため、徹底した遺伝子操作とテープ学習によって人間が“製造”されていた。この技術を管理する遺伝子工学研究所は、ひとりの老獪な女性科学者アリアンが全権を掌握している。才能と権力をほしいままにする彼女が極秘のうちにすすめる、きわめて危険な試みとは。ヒューゴー賞に輝く傑作SF巨篇、堂々の開幕。 1993/02/28 発売
サイティーン(3)サイティーン(3)
初代アリは複製の育成のために、公私にわたる莫大な記録をのこしていた。後見人である叔父との確執、仲間の子供たちとの駆引き、性のめざめー。多くの悩みを抱えるアリに、初代アリはコンピューターを通して語りかけ、アリは初代アリの人生をなぞるかのように成長していく。いっぽう防衛庁内部では、テープ製造を独占しているリシューンの国有化を主張する一派が台頭し、アリの立場を脅かしはじめるが。ヒューゴー賞に輝く傑作巨篇第三巻。 1993/04/30 発売