小説むすび | エイリアニスト(下)

エイリアニスト(下)

エイリアニスト(下)

ムーアたち特捜班は少年男娼斡旋所を監視下に置く一方、犯人割り出しに努めるが、犯人は捜査の網を潜り犯行を繰り返した。やがて特捜班は、死体の傷つけ方がインディアンの習慣を連想させることから、犯人はインディアンと接していた白人ではないかと容疑者を絞り込む…近代化以前のニューヨークを舞台に、プロファイリングの原型となる画期的な捜査方法を用いて異常殺人に挑む特捜班。話題の歴史サイコ・スリラー巨篇。

関連小説

エイリアニスト(上)エイリアニスト(上)

三月の寒い夜、《ニューヨーク・タイムズ》の記者ムーアは、友人の精神科医クライズラーからの使いに叩き起こされた。呼び出された先は凄惨な殺人現場で、殺されたのは少年男娼。特異な手口の同様の犯行が、過去に何件も起こっていることが判明した。時に1896年。ニューヨーク市警の総監に任命されたばかりの、のちのアメリカ大統領セオドア・ルーズヴェルトは、この連続殺人事件解決のため、画期的な特別捜査班を設置した。「あらゆる人間の行動は、幼時の経験に左右される」という革新的な理論を唱える精神科医クライズラーを長とし、マンハッタンの犯罪社会にくわしい記者ムーア、市警初の女性職員サラなど、異色のメンバーが集まった。心理学を捜査に応用するなど、「殺人者は生まれつきのものだ」と信じられている社会にあっては異端そのものだったが、彼らは少年男娼を血祭りにあげる犯人の生い立ちを犯罪現場から推理し、混沌とした世紀末における異常殺人者の実像に迫っていく。だが、ある謎の勢力が彼らの捜査に妨害の手を伸ばしてきた…。世紀末のニューヨークを舞台にリアリテイとイマジネーションをみごとに融合させた、心理学的プロファイリングの事始めともいうべきサイコ・スリラー。 1995/06/30 発売

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP