小説むすび | 殺人のH

殺人のH

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わたし、キンジー・ミルホーンはオフィスとしてカリフォルニア信用保険会社の二階の一室を使っている。そしてそれと引き換えに、ときおり型どおりの保険調査を行ない、不正な保険金請求がないかどうかを調べて、社に提出する。十月末のある午後、こうした疑わしい保険請求の一つがまわされてきた。それはもともと、しばらく前にジョギング中に殺された若い保険精算人が扱っていた一件の書類だった。人的傷害をともなう自動車事故で、ビビアンナ・ディアースなる女性が、むち打ち症、頭痛、筋肉の痙攣などの症状を訴えている。わたしはこの女の実際の居所を追いはじめたが、どうやら女は悪質な保険金詐欺グループとつながりがあるらしい。狡猾きわまりない保険金詐欺の実態を暴くため、わたしは別の女になりすまし、おとり捜査に身を投じることになる。南カリフォルニア、サンタ・テレサに立つ爽快な風、女探偵キンジー・ミルホーンの魅力が爆発する全米ベストセラー最新作。

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