小説むすび | 本泥棒

本泥棒

本泥棒

わたしは死神。自己紹介はさして必要ではない。好むと好まざるとにかかわらず、いつの日か、あなたの魂はわたしの腕にゆだねられることになるのだから。これからあなたに聞かせる話は、ナチス政権下のドイツの小さな町に暮らす少女リーゼルの物語だ。彼女は一風変わった里親と暮らし、隣の少年と友情をはぐくみ、匿ったユダヤ人青年と心を通わせることになる。リーゼルが抵抗できないもの、それは書物の魅力だった。墓地で、焚書の山から、町長の書斎から、リーゼルは書物を盗み、書物をよりどころとして自身の世界を変えていくのだった…。『アンネの日記』+『スローターハウス5』と評され、アメリカ、イギリス、オーストラリアなどで異例のベストセラーを記録した、新たな物語文学の傑作。

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP