小説むすび | 離れがたき二人

離れがたき二人

離れがたき二人

今から約100年前のパリ。9歳のシルヴィーは、アンドレが学校にやってきた日から、すぐに彼女に魅了された。教師への反抗的な姿勢や、美しい事柄に心を震わせて鳥肌が立つこと。そんなアンドレを見て、シルヴィーは密かに思う。彼女は「将来書物にその人生が記される天才少女の一人に違いない」と。二人は共に成長し、政治、正義、芸術、文学について何時間も語り合い、彼女たちだけの世界を築いていく。しかし、大学に入り、大人になるにつれて周囲から“離れがたき二人”と呼ばれていた友情にも避けることのできない終わりが近づきー。シモーヌ・ド・ボーヴォワールの親友エリザベット・ラコワンーザザーに捧げられて執筆されるも、生前は未発表だった小説が、当時の書簡や写真資料、養女のあとがきを交え、半世紀以上の時を経て刊行。

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