小説むすび | 狩猟月のころ(上)

狩猟月のころ(上)

狩猟月のころ(上)

スイスの名門女学校に通うコーデリアは、卒業を目前にしたある日、学友たちと森へ出かけた。メイドから不思議な伝説を聞かされたからだ。「狩猟月のころ、“ピルチャーの峰”に行くと、未来の夫に逢える」という-。はたして、ひとりの青年があらわれた。この人が、わたしの夫となる人なのだろうか…。やがて卒業した彼女は、イギリスへ帰る船上で、再びその青年と出逢う。胸をときめかせるコーデリアに、エドワードと名乗り再会を約したにもかかわらず、かれは2度と彼女の前に姿をあらわすことはなかった。かれは、20年も前にすでに死んだ男だったのだ。

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