愛の隠れ家
母の死後まもなく、カリータは大嫌いな義父から結婚を強要された。相手は財産家だが、初老の貫族である。意を決したカリータは家を出ると伯父のいるノーフォーク州を目ざした。その旅の途中で、偶然にも落馬事故を目撃し、必死で助けを求める。意識不明の男性は近所の農家に運ばれカリータも同行することになったが、二人は夫婦だと、女主人に勘違いされる。誤解をただしかけたカリータだったが、このまま夫婦を装っていたほうがひと晩の宿だけでも安心だと考え直し、あえて否定はしなかった。こうして、カリータの看護が始まった。