完本 密命 巻之二十六 晩節 終の一刀
上覧剣術大試合を終え、ついに家族と顔を合わせなかった金杉惣三郎の姿は、いま豊後相良の庵にあった。じつに五年の歳月が過ぎていたー。江戸では清之助、みわ、結衣それぞれが所帯を持ち、しのだけが飛鳥山で隠居していた。その年、大目付に任じられた清之助は、吉宗から尾張へ向かうよう言い渡される。それは、父の代より続く因縁を断つための重大な“密命”だった!
上覧剣術大試合を終え、ついに家族と顔を合わせなかった金杉惣三郎の姿は、いま豊後相良の庵にあった。じつに五年の歳月が過ぎていたー。江戸では清之助、みわ、結衣それぞれが所帯を持ち、しのだけが飛鳥山で隠居していた。その年、大目付に任じられた清之助は、吉宗から尾張へ向かうよう言い渡される。それは、父の代より続く因縁を断つための重大な“密命”だった!