小説むすび | 二重らせんのスイッチ

二重らせんのスイッチ

二重らせんのスイッチ

出版社

祥伝社

発売日

2022年4月15日 発売

「桐谷雅樹。殺人の容疑で逮捕する。午前八時十一分」。2015年2月、桐谷雅樹の“日常”は脆くも崩れた。渋谷区松涛の高級住宅地で飲食店経営者が殺害され、現金およそ二千万円を奪われる事件が起きた。凶器が購入された量販店の防犯カメラに映っていたのは、まぎれもなく自分自身の姿。犯行現場から検出されたDNA型は雅樹のものと一致する。紙で切ったはずの手の傷跡、現場付近で寄せられた目撃証言…。すべては雅樹による犯行を示唆していた。やはり俺が犯人なのかー自らの記憶、精神をも疑いはじめた矢先、雅樹の不在証明が偶然にも立証される。しかし、待ち受けていたのはさらなる苦難だった。

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