小説むすび | 少女、女、ほか

少女、女、ほか

少女、女、ほか

今日はアマの『ダホメ王国最後のアマゾン』がナショナル・シアターで上演される初日。黒人として女性として日々受ける差別に立ち向かってきたアマが、50代になってついに栄光をつかんだのだ。記念すべき今宵、家族や友人たちがここに集う。演劇界を共に生き抜いてきた戦友、母の希望とは異なるがしっかりした自分の意見を持つ娘をはじめ、いまだ不遇をかこつ者、努力して社会的成功を手にしたエリートなど、背景も様々な12人の女性が、それぞれの人生を振り返っていく。子ども時代のレイプ、小さな町での差別、子どもを抱え必死に働いてきたこと、エリートとなった娘との不仲、実の両親を知らないことなど、みな人知れず心に傷を抱えている。大切なのは共にいること。人生、捨てたもんじゃない。笑って泣かせ心揺さぶる真実の物語。2019年度ブッカー賞受賞作。

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