小説むすび | マーティン・イーデン

マーティン・イーデン

マーティン・イーデン

作家を目指す若者の闘いを描いた二十世紀小説の傑作。二十世紀初めのアメリカ西海岸オークランド。労働者地区で生まれ育ったマーティン・イーデンは、船乗りとなり荒っぽい生活を送っていたが、上流階級の女性ルースに出会い、その美しさと知性に惹かれるとともに文学への関心に目覚める。生活をあらため、図書館で多くの本を読み、文法を学んだマーティンは作家を志し、海上での体験、小説や詩を書いて新聞や雑誌に送るが一向に売れず、人生の真実をとらえたと思った作品はルースにも理解されない。生活は困窮、絶望にかられ文学を諦めかけたとき、彼の運命は一転する。『野性の呼び声』で世界的名声を獲得したジャック・ロンドンが、自らの体験をもとに書き上げた自伝的小説。労働者階級に生まれ、独学で自己向上を目指す若者の苦闘、その栄光と悲劇を圧倒的な熱量で描いて、多くの読者の心を揺さぶり続けてきた名作。

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