小説むすび | 仇討ち隠し

仇討ち隠し

仇討ち隠し

献残屋「蓬莱屋」の番頭だった箕之助は、暖簾を分けてもらい芝三丁目に「大和屋」という店を出した。その年、京からの勅使一行が増上寺にも参詣するということで、二百八十畳もの畳を総入れ替えすることになった。箕之助はその仕事を請け負った畳屋「青葉屋」に不穏な動きがあることを知り、田町の街道筋で用心棒を務める日向寅治郎らと十年前の事件をあぶりだす。また増上寺の一件は浅野内匠頭の刃傷沙汰の発端となり、その後、意外な忠臣蔵の裏面史が浮き彫りにされていく。

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP