小説むすび | 拾われた男装の花嫁

拾われた男装の花嫁

拾われた男装の花嫁

父の死後、母が家出し、借金のかたに家屋敷を奪われたカミラ。衣食住に困って、世界的企業の総帥であるスペイン富豪、マティアスの館へ向かった。彼が女を雇わない主義と聞くや髪を切り、ぶかぶかの服で少年のふりをして使用人に雇われる。泥まみれで働くかたわらを、真っ白な手をした美しい女性とそぞろ歩くマティアスを見て、胸がざわめいたある夜ー。「きみは女だな。なぜぼくを欺いた?」気づかれてしまったわ!くびを覚悟したカミラに彼は言った。「ぼくと結婚してくれ。あくまで便宜上だが」

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