小説むすび | 涙雨のむこうに

涙雨のむこうに

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教師のリーサは事故に遭い、友人を失ったうえ、体に大きな傷を負った。退院後は、人前に出るのが怖くて教職に復帰できず、婚約者もそんな彼女を見捨てて去っていった。悲しみに沈むリーサは、傷心を癒やすため遠くの地で新生活を送ろうと、叔母の旧友一家のもとで住み込みのナニーをすることにした。両親を亡くした幼い双子の世話は楽しかったが、子供たちの伯父アダムだけは彼女に容赦なく厳しい目を向けた。秩序ばかり求める彼の姿勢には、幼子への同情や思いやりは微塵もなく、まだ足を引きずる彼女の能力に関しても疑念を口にしてはばからない。思わず悔し涙が溢れ、リーサの瞳に映る彼の冷たく美しい顔が歪んだー

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