小説むすび | ローズガーデンの贈り物

ローズガーデンの贈り物

ローズガーデンの贈り物

エミリアは奇跡のような妊娠を果たしたー不治の病で逝った夫が体外受精専門クリニックに遺した精子を使って。ところが、ある日、出向いたクリニックで取り違えの事実を告げられる。おなかにいる子の父親が亡夫ではなく、知人の大富豪サムだなんて!独りで不安な彼女は、田園地方にあるサムの屋敷にたどり着いた。クリニックの院長からともに説明を受けたあと、“困ったことがあったら、いつでも来ていい”と言ってくれていたから。優しい出迎えといたわりの言葉に、エミリアの気持ちは激しく揺れた。ハンサムで精悍なサムに強く抱きしめてほしいけれど、赤ちゃんと私に対して何の義務もない彼に迷惑はかけられないわ…。

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP