小説むすび | プリンスの贈り物

プリンスの贈り物

プリンスの贈り物

ニコルは打ちのめされた気分で病院をあとにした。妊娠…。もう何年も男性のベッドに近づいてすらいないのに。いつ?どうして?もしそんなことがあったとしたら、疲労とシャンパンとで記憶のないクリスマス・パーティしかない。つまり相手は、会社でいつも会っている誰かということになる。動揺し、出社後も優れない顔色のニコルを見て声をかけたのは、半年前から一緒に働いている、やり手のミッチだった。ずば抜けてセクシーだが、なぜかニコルを苛立たせる彼が、お腹の子の父親ということはありえない。そこで、体調が悪いのは妊娠のせいだと漏らすと、彼は色を失い…。

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